行政書士を受験したときの話(前半)

目次
よし、最後は行政書士を頑張ってみよう
令和6年11月、62歳になった。
退職の1年前から始めた資格試験も、気がつけば 賃貸不動産経営管理士で9つ目の合格 になっていた。
ここまで来ると、さすがに「もうこれ以上は無理かな」と思う気持ちもあった。
それでも、最後にもうひとつだけ挑戦してみたい。
そんな気持ちがふっと湧いてきた。
さて、最後の試験を何にするか。
司法書士は不動産業に近い資格だけれど、どう考えても1年では厳しい。
行政書士なら、1年あればなんとかなるかもしれないし、
誰かの役に立つ相談業務にもつながる。
「よし、最後は行政書士を頑張ってみよう」
そう決めた瞬間だった。
宅建試験ではフォーサイトで合格できたので、今回も迷わずフォーサイトを選んだ。
他の有名な通信教育より価格が抑えめで、その分説明が少し足りないところもあるように感じたけれど、 そこはYouTubeやネットの情報で補いながら進めていくつもりだ。
ここから約1年、長い戦いが静かにスタートする。
行政書士試験通信教育申込(令和6年11月)

フォーサイトに申し込んで数日。
ついにテキストが届いた。
箱を開けた瞬間、思わず固まってしまった。
「おどろくほどのテキストの量ではないか…」
宅建のときもそれなりに分厚かったけれど、
今回の行政書士はその比ではない。
民法は宅建で少し触れていたとはいえ、
憲法、行政法、一般知識……とにかく範囲が広い。
「これは大変な試験に挑むことになったぞ」
そんな気持ちがじわじわ湧いてきた。
思い切ってレンタルオフィスの個室を借りる(令和6年12月)

行政書士の勉強を本格的に始めるため、思い切ってレンタルオフィスの個室を借りることにした。
これがまた快適で、駅近のホテル2階にあるので24時間利用できる。
また、併設されているジム、シャワー室も利用可能なのだ。
「よし、ここを拠点に1年頑張ろう」と気持ちが引き締まった。
憲法、民法(令和6年12月〜令和7年2月)

まずは憲法からスタート。
フォーサイトの動画を流しながら学習を進めていく。
スケジュールでは、2月中旬までに憲法と民法を2回転させる計画だ。
確認テストや過去問演習も挟みながら、とにかく繰り返す。
ただ──
憲法を開いた瞬間、思わず固まった。
「さっぱり覚えていないぞ。」
それでも動画を観ながら少しずつ進めていくうちに、
なんとか憲法の大筋は見えてきた。
次は民法。
宅建で少し触れてはいるけれど、行政書士の民法は桁違いに深い。
フォーサイトの方針どおり、まずは“流す”ところから始める。
それでも、やっぱり難しい。
理解したと思ったら忘れ、覚えたと思ったら抜けていく。
62歳の頭にはなかなか手強い相手だ。
それでも、
「ここから1年かけて積み上げていくんだ」
そんな気持ちで、静かにページをめくっていく。
行政法(令和7年2月〜3月)

2月中旬から3月末にかけては、行政法を2周繰り返すスケジュールだ。
ただ、この行政法という科目──名前は「行政法」だけれど、実はそんな法律は存在しない。
複数の法律をまとめて“行政法”と呼んでいるだけで、その内容はとにかく複雑だった。
-
行政手続法
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行政不服審査法
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行政事件訴訟法
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国家賠償法
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損失補償
-
地方自治法
同じような用語が次から次へと出てくるし、
「誰が」「誰に対して」「どんな申し出をしているのか」
その関係性がさっぱりつかめない。
「これはいったい何を言っているんだ…?」
そんな状態がしばらく続いた。
しかも、この行政法こそが行政書士試験の“基本中の基本”。
避けて通れないし、点数の柱にもなる。
勉強範囲も広く、理解するまでに本当に苦労した。
フォーサイトの動画を流しながら、
確認テストや過去問演習をひたすら繰り返す毎日。
憲法、民法、行政法3周目(令和7年4月)

4月に入り、フォーサイトのカリキュラムでは
憲法・民法・行政法を3周目としてもう一度まわす時期に入った。
「3周目なら、そろそろ理解が深まってくるのかな」
そんな期待もあったけれど、実際はそう簡単ではなかった。
知らない言葉はだいぶ減ってきたものの、
その言葉の“意味”まではまだつかめていない。
行政法の手続きの流れも、民法の細かい論点も、
理解したと思ったらスルッと抜けていく。
「本当にこんなので大丈夫なんだろうか」
そんな不安がじわじわと大きくなってきた時期だった。
行政書士試験は、憲法・民法・行政法が柱になる。
だからこそフォーサイトも4月に“3周目”を組んでいるのだろうけれど、
僕の中ではまだ霧が晴れない感じが続いていた。
それでも、
「ここから積み重ねていくしかない」
そんな気持ちで、毎日レンタルオフィスに通い、
動画を流し、テキストを開き、確認テストを繰り返す。
少しずつ、少しずつ前に進んでいくしかない。
基礎知識・商法・基礎法学(令和7年5月〜6月中旬)

5月から6月中旬にかけては、
フォーサイトのスケジュールどおり
基礎知識・商法・基礎法学を3周まわす時期に入った。
このあたりは、憲法・民法・行政法ほど問題数は多くない。
特に商法は本試験で 5問 しか出ないので、
「最悪、捨てる手もある」という話もよく聞く。
そして範囲も広い。
会社法、手形・小切手、商行為…とにかく細かい。
覚えたと思ったらすぐ抜けていく。
一方で、基礎知識(一般知識)は足切りの対象。
ここで点が取れないと、どれだけ法律科目で頑張っても不合格になる。
この“足切り”があるせいで、受験生の多くが悩むところだ。
僕も例外ではなく、
「ここは軽く流すわけにはいかないな」
という気持ちで、動画を観ながら3周まわしていった。
ただ、正直に言うと、
この時期もまだ理解が深まっている実感はなかった。
知らない言葉は減ってきたけれど、
意味まではまだつかめていない。


