路線価と固定資産税評価額はどうやって決まるのか

目次
不動産の“価格の決まり方”をやさしく解説
不動産には「一物五価」といって、
同じ土地なのに複数の価格が存在します。
その中でも特に使う場面が多いのが
路線価(相続税・贈与税用) と
固定資産税評価額(固定資産税用)。
でも、この2つの価格、 誰がどうやって決めているのか?
ここが意外と知られていません。
この記事では、
路線価と固定資産税評価額の“決まり方”を シンプルにまとめていきます。
路線価は「国税庁」が決めている
(相続税・贈与税の計算に使う価格)

路線価は、
国税庁が毎年1月1日時点の価格を評価し、7月に公表する という仕組みで決まります。
ただし、
国税庁が勝手に数字を決めているわけではなく、
- 不動産鑑定士の意見
- 不動産業者の意見
- 市町村の固定資産税担当者のデータ
- 公示価格(国土交通省)
- 実際の売買事例
こうした情報を総合して、 公示価格の約80%を目安に調整 して作られます。
つまり路線価は、
「その土地を相続したら、税金計算ではこの値段で見ますよ」
という“税金用の価格”なんですね。
固定資産税評価額は「市町村」が決めている
(固定資産税・都市計画税の計算に使う価格)

固定資産税評価額は、
各市町村(四日市市なら四日市市)が決定します。
ただし、
市町村が自由に決めているわけではなく、
国(総務大臣)が定めた「固定資産評価基準」に沿って評価します。
■ 土地の評価
- 市町村が「固定資産税路線価」を設定
- 公示価格の約70%を目安に決める
- 3年に1度「評価替え」を行う
■ 建物の評価
- 「再建築価格方式」
→ 同じ建物を建てたらいくらかかるか
- 経年減価を考慮して評価額を算出
固定資産税評価額は、
固定資産税・都市計画税・不動産取得税 の基準になります。
公示価格は「国土交通省」が決めている
(土地の売買価格基準)

国土交通省の「土地鑑定委員会」が毎年3月に公表する土地の価格 です。
- 毎年1月1日時点の価格を評価
- 不動産鑑定士が2名以上で鑑定
- 標準地(地域の代表地点)を選んで評価
- 「正常な取引が行われるとしたらこの価格」という基準値
つまり、
土地の売買価格の“基準”になる公的な価格 なんですね。
路線価・固定資産税評価額・公示価格の違い

| 項目 | 誰が決めるのか | 目的な何か | 基準日はいつか | 価格水準 |
| 公示価格 | 国土交通省 | 土地取引の基準 | 1月1日 | 基準(100%) |
| 路線価 | 国税庁 | 相続税・贈与税 | 1月1日 | 公示価格の約80% |
| 固定資産評価額 | 市町村 | 固定資産税 | 1月1日 | 公示価格の約70% |
まとめ

- 路線価は 国税庁が決める“相続税用の価格”
- 固定資産税評価額は 市町村が決める“固定資産税用の価格”
- どちらも公示価格を基準にして調整されている
- 目的が違うから、価格も違う
この仕組みを知っておくと、
相続・贈与・売買・税金の話が一気に理解しやすくなります。


