遺言書とは

目次
遺言書とは

遺言書とは、自分が亡くなった後に、財産を誰にどのように渡すかを示す正式な書面です。
遺言書があると、原則としてその内容が優先され、相続がスムーズに進みます。
遺言書は、
- 家族の負担を減らす
- 争いを防ぐ
- 法定相続人以外にも財産を渡せる
という大きな役割があります[。
遺言書が必要になるケース

遺言書は「お金持ちだけのもの」ではありません。
次のような場合は特に重要です:
- 法定相続人以外に財産を渡したい
- 不動産を特定の人に相続させたい
- 家族間で争いを避けたい
- 子どもがいない夫婦
- 再婚家庭(前妻・後妻の子がいる)
- 介護してくれた人に財産を渡したい
遺言書の種類①(自筆証書遺言)

自分で全文・日付・氏名を手書きし、押印して作成する遺言書です。
● メリット
- 費用がほとんどかからない
- いつでも書き直せる
- 内容を秘密にできる
● デメリット
- 書き方を間違えると無効になる
- 紛失・改ざんのリスク
- 原則として家庭裁判所の「検認」が必要
● 改善策:法務局の保管制度
2020年から 自筆証書遺言書保管制度 が始まり、
法務局で原本と画像データを保管してくれます。
- 紛失・改ざんの心配がない
- 検認が不要
- 相続人に通知される
費用は3900円程度。
遺言書の種類②(公正証書遺言)

公証人が内容を聞き取り、公証役場で作成する遺言書です。
● メリット
- 無効になりにくい(専門家が作成)
- 原本は公証役場で保管される
- 検認が不要
- 紛失・改ざんの心配がない
● デメリット
- 費用がかかる
- 証人2名が必要
確実性を重視するなら最も安心です。
遺言書の種類②(秘密証書遺言)
内容を秘密にしたまま、公証役場で「存在だけ」証明してもらう方式です。
● メリット
- 内容を誰にも知られずに作成できる
● デメリット
- 内容のチェックがないため無効になりやすい
- 実務ではあまり使われない
遺言書があると何が変わるのか(効力)

遺言書には次のような効力があります:
- 財産の分け方を指定できる
- 相続分の割合を変えられる
- 法定相続人以外に財産を渡せる
- 遺言執行者を指定できる
- 子どもの認知
- 相続人の廃除
- 生命保険の受取人変更
これらは 遺言者が亡くなった時点で効力が発生します。
遺言書が無効になるケース(注意点)
- 日付・署名・押印の欠落
- 本文をパソコンで作成(自筆証書の場合)
- 認知症などで意思能力が不十分
- 書式の不備
- 2通以上ある場合の矛盾
特に自筆証書遺言は、形式ミスで無効になることが多いです。
まとめ

遺言書は、
「家族の負担を減らし、争いを防ぐための最後のメッセージ」 です。
- 自筆証書遺言:手軽だがミスに注意
- 公正証書遺言:費用はかかるが最も確実
- 秘密証書遺言:実務では少ない
まずは、
「どんな想いを誰に伝えたいか」
を整理するところから始めると良いでしょう。
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