賃貸不動産経営管理士を受験した理由

目次
不動産会社に入社して見えた“必要な知識
不動産会社に入社してしばらく経った頃、会社の体制をあらためて見てみると、社員は4人。
経理担当が1人、社長は社内の管理業務が中心。
つまり、専務と僕の2人で、不動産仲介と賃貸管理の両方をこなす必要があるという状況だった。
宅建士の資格は持っているものの、僕にとっては初めての不動産業界。
アパートや駐車場の管理業務も日常的に発生する。
そこで思った。
「賃貸管理の知識も、しっかり身につけておいたほうがいい」
そんな理由で、賃貸不動産経営管理士の試験を受けることにした。
驚いたことに──国家試験なのに公式テキストから出題される

受験を決めて調べてみると、驚くべき事実があった。
賃貸不動産経営管理士試験は、
協議会が発行している公式テキスト『賃貸不動産管理の知識と実務』から出題されると明言されている。
しかもこのテキスト、
4,400円、980ページ。
ネットでも
「国家試験なのにこれでいいのか」
という意見が出ているのも納得だ。
講習を受けると誰でも5問免除? しかも18,150円…

調べていくうちに、もうひとつ驚いたことがあった。
「本講習は賃貸管理のプロフェッショナル『賃貸不動産経営管理士』資格の取得に向けた学習の場であり、賃貸住宅管理業務に必要な専門知識の習得と実務能力を高めるための講習です。」
と書かれている“指定講習”というものがあって、
これを受けると 誰でも5問免除される らしい。
しかも、受講料は 18,150円。
ネットでも
「国家試験なのにこれでいいのか」
という意見が出ているのも納得だ。
宅建も5問免除はあるが、宅建業従事者だけが対象だったはずだ。
合格して終わりじゃない。登録料と事務講習でさらに費用が…

さらに、合格後にもお金がかかる ことが分かった。
まず、賃貸不動産経営管理士として名簿に登録するためには、
登録料:6,600円 が必要。
そして、登録のためには
「事務講習(登録講習)」の受講が必須 で、
この受講料が 12,100円。
つまり、合格後に必要な費用は合計で 18,700円。
ネットでも
「国家試験なのにこれでいいのか」
という意見が出ているのも納得だ。
受験料も、他の資格と比べてなかなか高い

そして、更に驚いたのが受験料の高さだ。
賃貸不動産経営管理士の受験料は 13,200円。
宅建(8,200円)や管理業務主任者(9,400円)と比べても、かなり高い部類に入る。
- 公式テキストは 4,400円(980ページ)
- 指定講習は 18,150円(5問免除)
- 受験料は 13,200円
- 登録料:6,600円
- 事務講習(登録講習)受講料:12,100円
と、全体的に“お金のかかる資格”という印象が強い。
ネットでも
「国家試験なのにこれでいいのか」
という意見が出ているのも納得だ。
働きながら資格を取る身としては、
ここも冷静に判断しないといけないポイントだった。
お金がない。だから公式テキストも講習も使わずに受験した。

4,400円の公式テキストは980ページもあって、
働きながら全部読むのはどう考えても無理だと思った。
講習を受ければ5問免除になるけれど、
18,150円払って5問だけ免除されても、
費用対効果が合わないと感じた。
そこで僕は、思い切ってこう決めた。
「過去問道場と市販のテキストだけで受験する」
実際、過去問道場は無料で質が高いし、
市販のテキスト(2,000円前後)は要点がまとまっていて効率がいい。
この“最小限の投資で最大の効果を狙う”方法が、
働きながら勉強する僕には一番合っていた。
そして――
これで本当に合格できた。
以下が今回の受験にかかった費用だ。
それでも35,000円ほどかかった。
- 受験料:13,200円
- 登録料:6,600円
- 事務講習(登録講習)受講料:12,100円
- 市販テキスト:2,000円前後
制度の背景

賃貸不動産経営管理士は、もともと民間資格だったものが令和3年に国家資格化された。
その背景には、
サブリース契約をめぐるトラブルの多発 がある。
「家賃保証」「空室リスクゼロ」といった甘い言葉で契約したものの、
実際には家賃の減額や一方的な契約変更が行われ、
オーナーとの紛争が社会問題になった。
国はこれを放置できず、
賃貸住宅管理業法 を作り、管理会社に対して厳しいルールを課すことになった。
その流れの中で、
- 管理会社の質を担保する
- トラブルを未然に防ぐ
- オーナーや入居者を守る
こうした目的で、
賃貸不動産経営管理士の国家資格化 が進んだ。。
まとめ

勉強を進める中で、サブリースの問題や賃貸管理の現場で起きているトラブルの背景がよく分かってきた。
「なぜこの資格が国家資格になったのか」という部分が腑に落ちたのは、僕にとって大きな収穫だった。
僕は不動産業の未経験者として挑戦したので、学んだ内容は実務の理解に直結して本当に役に立った。
ただ、正直なところ、長年管理業務をやってきたベテランの方にも同じように必要なのかどうかは、少し疑問に感じる部分もある。
とはいえ、賃貸管理に関わるなら知っておいて損はない内容ばかりだし、勉強したことで現場を見る目が少し変わった気がする。
資格そのものよりも、「賃貸管理の仕事で何を大切にすべきか」 を考えるきっかけになったのが、一番よかったところかもしれない。


